2017年03月14日

【日記】コチニンとアルコール

「コチニン」という物質がある。
まるで「ニコチン」のアナグラムのようであるが、実は本当にそうである。
タバコを喫むと体内でニコチンが代謝され、「コチニン」となって体内に蓄積される。尿中から排出され、血中半減期は30時間程度とされている。これは長い方だ。

最近では「非喫煙者」を対象とした保険料率の安い生命保険があり「非喫煙者」の証明は、上記の「コチニン」が体内にあるかどうかを検査して行う。
契約では「一年間以上喫煙していないこと」という条件が多いらしいが、実際には二週間も禁煙すれば、このコチニンは体内から消えるらしい。

とはいえ、喫煙者が二週間も我慢できるわけはないということで、このコチニン検査で「非喫煙者かどうか」をふるいにかけられることは確かなようだ。

思うのだが、これのアルコール版というものはできないものだろうか。
その人間が「非飲酒者である」という証明を科学的にできないだろうか、という提案である。

わたしの乏しい医学と化学の知識では、エタノールは体内で分解される過程でホルムアルデヒドや蟻酸などになると記憶している。もちろん他の物質でもいい。
こういったものの残留量で、コチニン検査と同じように「この人は非飲酒者である」という証明はできないものだろうか、という提案。

世の中、飲酒者よりも非飲酒者の方が有利となる職場があるはずである。筆頭に挙げられるのは職業運転手だろう。他にも、日常的にクルマを使う営業職や危険を伴う機械のオペレータなど、非飲酒者ということがアドバンテージになる職場は少なくないと思われる。
雇用主側も、雇用に際して飲酒習慣のない従業員の方が安心して雇えるという面があるはずだ。

他にも、身近な例では、クルマのリスク細分型任意保険に「非飲酒者」という項目をつけることができる。飲酒運転を絶対にしない契約者、というのは、保険会社にとってもありがたいはずだ。

公共機関の運転士さんなどは、むしろ非飲酒者を積極的に雇っていただきたいと思う。
毎朝、呼気検査をするくらいなら、むしろシアナマイド(抗酒剤)を目の前で服用させるくらいの「非飲酒励行職場」であっていただきたい。

肝臓のγGPT値で測るというのもありそうだが、これは他の薬剤でも上がる数字なので、これをもってして「常用飲酒者」と決めつけられないのが難点だ。

ただでさえ就職難のこの時代、非喫煙者や非飲酒者というアドバンテージを履歴書に書ける流れになっても良いと思うのである。

最近の若い方は、タバコもアルコールもやらないという。実に頼もしい。飲んだくれでタバコ喫みのリストラオヤジより、こういった若い人を企業は積極的に雇うべきだ。

と、書いてきてはみたが、日本は飲酒に甘い国である。「ノミニケーション」などというカビの生えた言葉すらまだ残っている。
わたしのこんな提案などは夢物語だろうなあと思う。

お酒を飲まない若い人に「酒を飲まないなんて、人生半分、損しているようなものだよ」とくだをまくようなオヤジがいる。若い人はそんなくだらない話を信用してはいけない。まあ反論はできないにしても、右から左へ聞き流していればよい。

わたしは人生の半分ぶん、すでにお酒を飲んでしまった。だからこそ言える。そんなもの飲まなくたって、人生なにも損などない、と。
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記