2017年04月06日

【日記】シールを剥がさない人

さて、一応、流通在庫の残品として、アマゾンで購入したポメラDM5。販売元は新品と明記していたのだが、本当に未開封新品だったのか、疑っているところもある。
というのも、普通なら貼ってあるはずの液晶の初期保護シールがなかったからだ。

もっとも、コイン電池の絶縁シートはちゃんと入っていたので、DM5はキングジムから出荷時から液晶保護シートなしの製品だったのかもしれない。

で、本題。
わたしはけっこう、こういう「電化製品に初期から貼られているシールの類」を剥がさない人なのであった。

ポメラDM100も、液晶画面に貼られていた初期保護シールと、「指を挟まないで」の注意シールを貼ったまま使用している。


(「指を挟まないで」の注意シール)


(よく見ると、液晶画面に貼られていた初期保護シールのままということがおわかりいただけるかと)

これはその昔、ソニー党だった頃からの悪しき習慣なのであった。当時、ソニー製品に貼られていた「It's a SONY」シールを剥がすのがなんとなくもったいなくて、そのままつけておいたのが慣例になってしまったのである。
テレビ画面の隅っこに貼られている「It's a sony」シールすら剥がさないのはどうかと思うが、せっかく貼られているものを剥がすということに、若干、抵抗があったのである。

いやこれ、功利的な意味もあったのだ。とかく電化製品というものは初期不良が多い。そういう製品をつかまされたとき、シールの類が貼ったままならば、小売店で修理扱いではなく、良品交換するなどの交渉がやりやすい、という。

多くはないが、わたしと同じ感覚の人はいるようで、携帯の時代には「初期から貼られていた液晶保護シートをそのまま使っている」人が散見された。画面に触れる必要があるスマホとなると、さすがにそういう人もかなり減ってはいるのだろうが。


(これはノートPCに貼られていたシール。剥がさなーい)


(これも同じ。剥がさなーい)

もっともこれは、電化製品に限ったことで、新車のシートにかけられているビニールなどは納車のその日にバリバリと剥がしている。
昔はこれも剥がさない人が一定数いて、事故などの際、体が滑ってダッシュボードの下に潜り込む危険などが指摘されたものだった。

「使う前に剥がしてください」と印刷してあるシールも、特に問題がなければ剥がさない。この感覚は異常だ、と思われる方も多いかもしれないが、そういう方も「本の腰巻きを取らない感覚」と言えばおわかりいただけるだろうか。むしろ本の腰巻きは、人に貸したときに毟られたりすると怒る方も多いのでは?


(これもノートPCに貼られていたシールだが、これは剥がさない方も多いのでは?)

こんなわたしだが、「体に貼るもの」はすぐ剥がしたくなるタチ。
指の手術をしたとき、抜糸のあと、先生に「傷跡が目立たなくなるメンディングテープがありますので、毎日一ヶ月は貼ってくださいね」と言われたのだが、面倒で半月くらいでやめてしまった。それでも、傷跡は「よーく見ればわかる」程度である。先生の腕が良かったのである。

まったくの余談だが、指の手術に至るまでにはけっこう逡巡した。可及的速やかにしなければいけない手術ではなかったが、ふだんの鈍痛、ときたまの激痛はあり、いつかは踏み切らなければいけないとは思っていた。
ところが、手術してくださった先生に巡り会う前に、別の医者に診てもらったとき「手術後は前と同じようには動かなくなるかもしれませんよ」と宣告されてしまったのである。
「そんなことになったら、俺のピアニスト生命が終わってしまうじゃないか!」と細君に嘆いたら、「ピアニストじゃないからいいじゃん」と冷たくあしらわれてしまったのであった。
いや、確かにピアニストではないが、プログラマであり作家であるわたしはタイピスト≠ネのである。もう高速タッチタイピングはできなくなるのかも、と暗い気持ちでいたら、執刀をしてくださった別の病院のお医者様が「このくらいなら全然平気ですよ」とおっしゃってくださったので手術に踏み切ったのだった。
後遺症もなく、リハビリの必要すらほとんどなかった。
体調のよっぽど悪いときには傷跡がわずかに痛むが、手術をしてよかったと思っている。

そんな大恩ある先生が「毎日貼り変えて一ヶ月は続けてくださいね」とおっしゃったメンディングテープ貼りを「体になにか貼るのはイヤ」という気持ちで、半月でやめてしまったのだった。先生、ごめんなさい。

しかし、わずかに残る傷跡を診る度に「いい先生に巡り会えてよかったなあ」と思い出せるよすがになるから良いのである。

メンディングテープはともかく、電化製品に貼られたシールを剥がさないというこの性癖は、ひょっとしたらいつもの「結城的恒常性維持本能」なのかもしれず。

逆に、ステッカーチューンのような、シールを貼ることもまずしない。以前ヤフオクでお高そうなラッセンのイルカ絵に、子どもがシールを貼ってしまった出品の写真を見て、笑ってしまった。

今ちょっとググってみたら、シール剥がさない派はやはり異端扱いのようである。
くっ、でもやっぱり剥がさない。剥がさなーい!
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記