2017年04月08日

【日記】字幕 vs 吹き替え

昼間にぽっかり空いたスケジュールに合わせて映画を観ようとすると、最近はずいぶん、字幕派の時間帯が冷遇されていることに気づく。字幕は朝いち上映とか、夕方とかに回されていて、真昼のいい時間は吹き替え上映が数回。字幕派としては寂しい現実である。

わたしは筋金入りの字幕派なので、吹き替えは時間の調整が取れないとき以外は好んで観ない。
なにしろ、レイア姫を大場久美子さん、ルークを渡辺徹さん、ハン・ソロを松崎しげるさんが吹き替えした、伝説の「スターウォーズ」テレビ放映版を生で観て、それが生涯消えないトラウマになった世代である。
もちろん、上記「スターウォーズ」が例外で、吹き替えの声優さんが上手いことは承知しているし、タレントさんでも上手な方がいらっしゃることはわかってはいるが、やはり字幕と吹き替えの選択ができるのなら、字幕の方を選んでしまうのである。

あ、やむを得ず3Dで観るときは吹き替えを選んでいる。字幕が宙に浮くのが嫌だから。

あと、英語の洋画ならば、字幕をガイドとして、ほとんどの日本人はヒアリングできるのではないだろうか。中学、高校、大学と十年は英語の勉強をしているのである。
映画の決め台詞がスッと英語で頭に入ってくると気持ちいい。こういう感覚は、吹き替えでは味わえない。

字幕が減って、吹き替え上映が増えたのは、若い人が字幕を素早く読めなくなっているからだ、という話を聞いたことがあるが、やにわには信じがたい。それほど若い人の識字率が落ちているわけではないと思う。

おそらく、単に慣れの問題ではないだろうか。劇場映画が吹き替え上映されるようになったのは、ここ十数年くらいだと思う。わたしが子どもの頃は、劇場では半ば強制的に字幕の洋画を観なければならなかった。テレビ放映される洋画は吹き替えだったが、今ほど放映の本数は多くなかった時代である。

今の若い人は、多チャンネルで吹き替えの洋画に慣れているし、DVDなども吹き替えが同録されているので、吹き替えが違和感なく観られる世代なのである。
そう、DVD出現前は、ビデオでもレーザーディスクでも「字幕がフツー」だったのだ。

そんなこんなで、わたしは訓練された字幕世代なので、字幕上映が冷遇されるのは残念だが、吹き替え派を「本物の映画を見ていない」とくさすようなことを言う気はない。
本当に良い映画は、あとで振り返ったとき、それを字幕で観たのか吹き替えで観たのかを思い出せない。そういうものではないだろうか。

いやしかし、冷遇されつつある字幕派も、いいところがあるのである。
今日観てきたハリウッド版「攻殻機動隊 GOHST IN THE SHELL」、もちろん字幕版を選択したのだが、ビートたけしさんだけは日本語で喋っていて、その滑舌が悪いものだから、つけてある英語字幕の方が理解しやすかったのだ(苦笑)。

まさか字幕派にこんな利点があるとは思わなかった。

字幕 vs 吹き替えも、クルマのMT vs ATのように、いつかは吹き替えがメインになってしまうのだろうか。
字幕で育った世代としては、それは寂しいな、と思いつつ。
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記