2017年06月01日

【カットリク!】きみはペット

そうそう、「【書評】きみはペット」で触れた同書にも、カットリク!な点が一箇所見受けられたので、ひとつ指摘しておこう。


(小川彌生「きみはペット」12巻より引用)

モモ「へ?」
ヤマさん「あれ、聞いてない? あれ、昔、バランシンが振り付けた「放蕩息子」で使われた曲のコラージュなの。海野くんのアイデアなんだけど」
ヤマさんの吹き出し外に手書きで「大もとは旧約聖書ね」




「放蕩息子のたとえ」は「ルカによる福音書15章11節」から始まるイエスのたとえ話である。つまり旧約聖書ではなく、新約聖書に由来している。

日本人にとっては単純な勘違い≠ナ済むと思われてしまうかもしれないが、「放蕩息子のたとえ」は有名なモチーフで、レンブラントの絵画やヘンリ・ナウエンの名著などもある。
キリスト教文化圏ならば、著者及び編集者のひどい無知あるいは校閲ミスと思われても仕方ないほどの間違いである。

こういう単純ミスで、せっかくの名作がくさされてしまうのはもったいない。「きみはペット」巻末マンガの有名担当者、東大院卒のマツさんも、新旧約聖書を一度は通してお読みいただいていたほうがよかったのでは、と思われる。
宗教オンチの日本人にはピンとこないかもしれないが、好む好まざるに関わらず、「聖書」を読んでおくのは、現代世界の人間にとってコモン・センスのひとつですよ。

というわけで、

カットリク!ポイント68――
「放蕩息子のたとえ」を旧約聖書由来だとカンチガイしても気にしない!

posted by 結城恭介 at 08:00| 新興宗教カットリク!の研究