2017年07月19日

【日記】結婚について・その2

 結婚したいと思うのなら「婚活」なんてやめなさい。

 本当にくだらない言葉だと思う。こんな造語に振り回されて、婚活パーティだの自分磨きだのやっているうちは、男女どちらも、結婚なんてできない。
 そりゃあ、ほんのわずか、成婚するカップルもいるだろうが、そんなものは誤差範囲である。ほとんど100パーセントの男女が「婚活」していたら結婚できない。断言する。

 なぜか、簡単な話である。
「結婚」とは「愛」だからである。

 もし「結婚とは愛ではなく条件だよ」という人がいるのなら、それは結婚の本質を知らないか、あなたをだまそうとしている結婚仲介業の詐欺師か、莫迦なのかのどれかである。

「結婚とは、相手を愛し、愛されているからするものだ」

 この当たり前のことが、当たり前のこととして通らない現代を憂う。

 ひとつには、時代が違うのである。これが昔ならば「結婚とは条件だよ」でも良かった。ほとんどの人が「見合い」で結婚をしていた時代の話である。
 そういう時代は、周りが互いの「条件」をそれとなく測って、だいたい合いそうな相手を会わすようになっていた。第一、そうやって世話を焼く世代の方が「結婚は愛」だなんて思っていなかった。「愛」なんていうものは、結婚してから育てるものだというのが常識だったのである。

「愛」というから、キリスト教的にご大層になってしまう。仏教では「愛」は「欲」であり、良い概念ではなかった。そこで初期キリスト教は「愛」のことを「ご大切」と言ったのである。

 結婚してから、ともに生活して「ご大切」を育むのである。日本人は昭和中期まで、そうやって生きてきたのであった。
「見合い結婚」と「恋愛結婚」が逆転するのは1960年代で、それ以降、見合い結婚と恋愛結婚の比率はぐんぐんと逆転していく。2014年の時点では、見合い結婚5.5パーセントに対し、恋愛結婚が87.7パーセントとなっている。
 今や「フツー、恋愛結婚でしょ」という時代である。かくいう私も、わたしと同世代の人が「お見合い結婚したんですよ」というのを聞いてびっくりしたことがある。

「フツー、恋愛結婚でしょ」という時代だというのに「結婚には互いの条件が――」というのは、矛盾しているのである。
 端的に言う。矛盾しているから、婚活などをしている者は結婚できないのである。

「婚活」は「現代流お見合い」ではない。ここが気持ちの悪いところだ。なんとなく恋愛をほのめかしながら、さりげなく条件というカードを出して、うまく恋愛ぽい雰囲気に丸め込もうとしている。
 しかし、根本のところが矛盾しているから、うまくいくわけがない。条件カードには、「あなたを大切にします」という肝心の「ご大切」が抜けているからである。

 こういう時代に成婚率を上げるとしたら「見合い結婚」を復活させるのが一番なのかもしれないが、それはもう不可能だ。今は昔と違って、人ひとりが受け取る情報量が膨大な時代だからである。現代人の一日の情報量は江戸時代の人の一年分、とも言われている。親戚の誰々さんがお勧めしてきた人よりも、なんちゃらネットのコンピュータがリストアップしてきた人数の方が多い。
 大抵の人間は浅はかなので、選択肢が多ければ多いほど、選べなくなってしまう生き物なのである。

 なんちゃらネットでご成婚、で思い出したが、そういう業者の「成婚者の声」を読んでみると良い。確実に「金銭的な条件がピッタリで」「年齢的な条件がバッチリで」などとは書かれていない。だいたい「相性が合って」「性格に惹かれて」と、「条件」ではなく「愛」の方を謳っている。
 要するに、「ウチのなんちゃらネットで婚活すると、恋愛結婚ができますよ」と謳っているのである。なんとも、やり口が汚い。

 だから、もっとがんばれ、男の子! 女の子! ちゃんと恋愛をするんだ。婚活だなんて意地でも口に出すな。こんな時代に結婚できるのは、ちゃんと恋愛をした男と女だけなのだ。

 できれば若い頃から、そうだな、中学、高校、大学と、その間に好きな人を見つけてつきあいなさい。その頃ならば、収入とか、年齢とか、仕事とか、そういう条件なしで、ただその人の性格や相性を見て恋愛できる。
 そして、できるだけ早いうちに結婚しなさい。恋人なしで社会人になってしまったら、結婚できる確率はガクンと落ちる。

 世の中を見渡してごらんなさい。「なぜあの人が?」という「条件の悪い」人たちが、ごく普通に、たくさん結婚している。そういう人たちは「ご大切」つまり「愛」で結婚しているのだ。

 しかし現実には、この先、成婚率はもっと下がっていくだろう、という気がする。それはそれでいいのかもしれない。愛ではなく条件で結婚するということの無意味さを日本人が思い知るまで、どん底に落ちればいいのだ。

 聖パウロもこう言っているのである。

未婚者とやもめに言いますが、皆わたしのように独りでいるのがよいでしょう。(コリントの信徒への手紙一 7:8)

posted by 結城恭介 at 08:00| 日記