2017年09月14日

【カットリク!】ばくおん!!

 おりもとみまな「ばくおん!!」10巻より。

 80年代にタイムスリップしてしまった凜と羽音。そこで凜は自分の父、刃と出会ってしまう。ところが驚いたことに、刃はカタナのことを嫌いだという。刃がカタナを好きにならないと歴史が変わってしまう。駆けつけたキリピー様も、カタナのことを冒涜していると刃が天罰で死ぬ、とおっしゃる。
「教えよう…。カタナの真実…。神は6日間で世界を作り、7日目にその世界をツーリングした」「そのときの乗り物こそ今のカタナの原型になったものだ…!!」




「カタナのデザインとは人が考えたものではない…神が宇宙の摂理をもとに作り出したもの」「そして歴史上たびたび現れる予言者がその神の意思を受け取り人の目に見える形として表した…」


 ( ・∀・)つ〃∩ヘェーヘェーヘェー

 キリストもんとしても、わりとそれっぽくて面白い(笑)
 実際、エゼキエル書冒頭に出てくる謎の神の乗り物はなんだったのだろう、とは、現代でもよく議論されたりもする。

 ところで、ひとつだけ間違いが。
「予言者」は「預言者」が正しく、「予言者」ではない。欄外に「※予言者:神の言葉を預かる者」と注釈があるとおり、神の言葉を預かるからこそ、未来を予測する「予言者」ではなく「預言者」なのである。



 ただ、漢語としての「予言」と「預言」はほぼ同義で使われてきたという歴史があり、アブラハムの宗教における「預言」と「予言」の差異が日本人にはいまいちピンとこないというところはあるのだろう。

 本作では「神の意志を受け取り」となっているので「預言者」が正しいのは言うまでもない通り。
 ちなみに「新共同訳聖書」で「予言」という単語は一箇所も使われていない(「預言は634箇所。ただしアポクリファ含む)。
 新約聖書を「新訳聖書」と誤植するくらいは見逃してもいいかな、と思っているが(「【カットリク!】ゴルゴ13(文庫版)88巻解説」参照)、こちらはちょっと残念に思うので、カットリク!ポイントに挙げておこう。

カットリク!ポイント73――
カットリク!には「予言者」が存在する。


 わたしはバイクに乗らないので、「ばくおん!!」のギャグの多くはよくわからないのだが、それでも毎巻、ニマニマ楽しみながら読んでいる。校長先生がお気に入り。
 というか、おりもと先生の描くアラサー、アラフォー女子が好き♪ 「メイドいんジャパン」のエマ先生、近衛先生の壊れっぷりもサイコーである。

 バイクネタがよくわからないわたしでも面白いのだから、おりもと先生の才能には感服である。TSネタ好きとしては短編集「性なる嘘つき」も取り上げたいところだが、一編一編の完成度が高すぎて、なかなか評としては書きづらいのであった。

 どうか好きなバイクで事故ったりなさらず、これからもご健筆を!
posted by 結城恭介 at 08:00| 新興宗教カットリク!の研究