2018年03月30日

【日記】聖金曜日

 去年の「聖金曜日」の記事の最後に、ヒキを残しておいたのだった。一年ぶりの回収である。

ちなみに、聖金曜日の祭儀は、英語圏だと「Good Friday」。キリストの受難を想う日なのに、なぜGoodなのかというのは――覚えていたら、来年のネタにすることにしよう。


 わたしも大ファンで何度も見ている「ザ・ロック」というアクション映画がある。主人公はニコラス・ケイジ演じる「グッドスピード」。そして相方がショーン・コネリー演じる「メイソン」。このショーン・コネリーが格好いいんだこれがまた。
 そしてベタベタのハッピーエンド。見るたびに元気がもらえる映画である。

 そのラストシーン、すべてが解決してエンディングへと向かうところで、メイソンがこんなことをグッドスピードに言う。

メイソン「But, uh, I'm sure you know the etymology of your name "Goodspeed."」



グッドスピード「Yeah, Godspeed. To wish someone a prosperous journey. Why?」



 翻訳はそのまま字幕で出ているが、GodspeedがなまってGoodspeedになった、と、こういうわけ。

 今日、「聖金曜日」は、イエスが十字架にはりつけにされ磔刑死したことを偲び、想い、十字架の礼拝をする日だが、なぜそんな日が英語圏でGood Fridayと呼ばれるようになったのかというと、このGodspeedがGoodspeedになったのと同じ理由なのであった。
 もとはGod's Fridayとか、Godes Fridayとかであったとのことである。

 ある年の聖金曜日の昼間、教会で仕事をしていると、外国人の方がいらした。日本語はまったくダメで、他に通訳できる人もいない。
 仕方なく、わたしがつたない英語力で応対したのだが、どうやら「今日のGood Friday massは何時からですか?」と訊いているようだ。このときほど、Good Fridayが聖金曜日をあらわす言葉だと知っていて良かったと思ったことはなかった。

 ところでこの外人さんは、Good Friday massと言ってしまっていたが、聖金曜日は「聖変化」が行われないので、本当は「ミサ」ではない。「祭儀」である。外国人でも間違っちゃうんだなぁ、と、内心、思っていたものだ。

 聖金曜日の祭儀は、会衆席にいても緊張する。雰囲気は葬式のようである。そう、聖金曜日はイエス・キリストの葬式の日なのである。
 そして祭儀は閉祭の歌もなく唐突に終わり、信徒は会衆席に、イエスを失った喪失感を抱いたまま取り残される。

 なお、聖金曜日は「大斎(基本一日一食)」「小斎(お肉はダメよ)」である。
 今日くらいは甘いものはやめときなさいよ、と、これを書いている自分から自分宛にメッセージを送って、しんみりと筆を置く。
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記