2017年03月30日

【日記】ローカは走らずゆっくりと

そして角でパンをくわえた美少女とぶつかって恋が芽生える……


(武田すん「世界の果てで愛ましょう」3巻より引用)

なんてことはない。ローカはローカでも老化の話である。

以前、白髪の話をしかけて「この話はまた今度」と書いたが、今回はその手の話題。
若い人にはまだまだわからない先の話になるが、白髪に代表されるような老化の印というのは、徐々に増えていくのではない。ある日気づくと、突然、増えているのである。

毎日洗顔で見ているはずの、鏡の中の自分の顔に、ハッと白髪が増えていることに気づく。うわぁ、びっくりだ。
前にも書いたが、老眼もそうである。だんだんと近いところが見えなくなってくるのではない。ある日突然、「あれっ、暗いところが見えない」「近いところが見えない」と焦るのである。

その中でも、まだ徐々にやってくると言えるのは歯だ。これはまあ、兆しがある。しかしたいていの人間は兆しの間は放っておくから、やはり痛みがいきなりやってくることになる。これは早いうちに歯医者に行かない本人が悪いのだが。

そんなこんなで、老化は走らずゆっくりとやってくるが、いきなり角を曲がるのである。が、そこにパンをくわえた美少女はいないので、自分一人でコケて痛い目を見る、と。


(古味直志「ニセコイ」12巻より引用)

だいたい「初老」の定義からして「40歳」なのである。今は60歳くらいから「初老」を意識するという話もないではないが、現代でも40歳を「初老」と呼ぶのは決して間違ってはいないと思う。その頃から、いろいろ「角を曲がる」ことが多くなってくるからである。
「まさか、自分はまだまだ若いよ」と思っている40台の方は多いかもしれない。しかし、前述のように、ローカはゆっくりとはこない。いきなり角を曲がるのである。あなたも一歩先は角かもしれないのである。

だいたい誰しも40台になると、体重のコントロールができなくなり、たいていの人間は下腹に脂肪がついて恰幅がよくなってくる。「脂っこいものが苦手」になってきているはずなのに、体重だけは落ちない。「食べても食べても太らない体質」とうそぶいていたのに、それもかなわなくなってくる。

あとは、髪か。髪が薄くなってくる。これは角を曲がるかどうかは知らない。徐々になっていくものなのかなぁ? 自分は頭頂部はフサフサだからわからない。ごめんね。でも後退はしていると思う。

個人的には、夜更かしが効かなくなった。30台の頃は、空が白々と明けてくる頃までテレビゲームに熱中してから寝て、翌日起きても一日活動できたのだが、最近はそんな無茶はとうていできない。
就寝前に飲む薬があるからかもしれないが、12時前にはそれを飲んで横にならないと、翌日がもう駄目である。午前中から夕方まで、体がだるくてなにもできない。

だいたい読書などというものは、夜、寝る前に行うものだから、自然、活字を読む時間も減っていく。読みたい本はたくさんあるのに、先生から「睡眠時間だけはたっぷりとること」と厳命されているので、体を労って加減しなければならないのが残念だ。

とまあ嘆いてきたが、実は内心、ローカもそれほど悪くはないと思っている自分もいる。人生の回廊には、角を曲がらねばわからない真実というものが確かにあるからである。

角を曲がった先に、パンをくわえた美少女はいないかもしれないが(しつこいな)、まだまだ新しい発見や、廊下の先が中庭に続いていて、すてきな景色で一休みできるかもしれない。


(今井ユウ「イモリ201」1巻より引用)

それに角を曲がるたびに、一歩一歩確実に、本当に会いたい人に近づいている。そういう希望を、信仰を持つものなら誰しも、必ず持っているものだから。
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記