2017年04月14日

【日記】聖金曜日

昨日の聖木曜日「主の晩餐と夕べのミサ」に続いて、今日は聖金曜日、「主の受難の祭儀」である。今日の典礼では「聖変化」がないため、「ミサ」ではなく「祭儀」と呼ばれる。

さて、あまり雰囲気暗く進行しても、ガチカト以外には面白くないと思うので、ここでちょっとしたクイズを。

問題:「カトリック教会の典礼で、ミサが行われない日はいつでしょう?」


毎日、世界中のどこかのカトリック教会でミサはあげられているのだが、典礼上、それが行われない日がある。ヒントは上にすでに書いてしまった(汗)。が、話はそれだけではない。
実はわりとこれ、簡単なようで難しい問題なのである。

まず、上記ヒントから導かれる通り「聖金曜日」の祭儀はミサではないので、「聖金曜日」があげられる。
現時点の日本版Wikipediaの「聖金曜日」の項目にも「一年間で唯一ミサが執り行われない日」と書いてある(後述するが、これは間違いである)。

ところが、本当は、翌日、聖土曜日も、ミサがない日なのである。
なので正解は「聖金曜日と聖土曜日の二日間」だ。

教会の一日というものは、本来、日没に始まり日没に終わる。これと日常の感覚がズレるので、Wikipediaの「聖金曜日」のような誤解(一年の間でミサがない日は聖金曜日だけ)が生じるのであった。

教会暦本来の典礼から言えば、「聖木曜日」は水曜日の日没から木曜日の日没まである。実際、1955年までは木曜朝に「主の晩餐の夕べのミサ」をやっていた。が、さすがに現代ではそれでは信徒が集まらないので、木曜夜に回したのが、今の「聖木曜日・主の晩餐の夕べのミサ」。

「聖金曜日」の「主の受難の祭儀」は、本来、木曜日の日没〜金曜日の日没の間、理想は金曜の午後三時に行うべきとされていた。しかしこれも現代的でないので、夜に回すようになったのである。祭儀なのでミサはない。

そして「聖土曜日」がくる。これは金曜日の日没〜土曜日の日没の期間である。この日、(教会暦的には)ミサはない。

土曜日の日没からは翌日日曜日の典礼を先取りして行う「復活徹夜祭」があり、これはミサである。しかしこれは、日曜日の昼のミサを早朝に≠竄チているだけであり、聖土曜日のミサではないのである。

このあたり、現役の司祭でも混同して「聖土曜日のミサ」と言ってしまったりする。

というわけで、解答をまとめると――

・聖金曜日は「主の受難の祭儀」であってミサではない。
・聖土曜日はミサも祭儀もなにも行われない日。
・カトリック教会でミサが行われない日は上記の二日。


が、正解である。
まあガチのカトでもなければ関係ない細かい話だが、設定厨としては譲れない。
わりと信徒歴が長くても言っちゃう人がいるんですよ。「聖金曜日のミサ出ます?」とか「聖土曜日のミサは晴れるといいね」とかね。



ちなみに、聖金曜日の祭儀は、英語圏だと「Good Friday」。キリストの受難を想う日なのに、なぜGoodなのかというのは――覚えていたら、来年のネタにすることにしよう。
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記