2017年04月27日

【回想録】ドーンスレイブの思い出

実写版「美女と野獣」は良かった。一緒に観た細君は感激で涙ぐんでいた。久々に「映画の楽しみを十全に味わえる映画」である。



アニメ版「美女と野獣」は、1993年9月にマリオンで細君と観ていた。日本公開は1992年9月とのことだから一年後のことだ。このタイムラグが不思議だが、日記によるものなので間違いはない。おそらくビデオ発売が同時期にあったので記念映写会があったのだろう。
アニメ版ももう一度観たくなってしまった。

なのに、タイトルは「【映画評】美女と野獣」ではなく「【回想録】ドーンスレイブの思い出」である(笑)。いや、だって、実写版「美女と野獣」の方は完成度が高いので、なにか書いてもネットのみなさんの感想の焼き直しにしかならない気がするので。

「ドーンスレイブ」は、よい子のみなさんは遊べない、18禁のアダルトゲームである。確か、もうMS-DOS上ではなく、Windows95に入ってからのゲームだったと思う。
英語で書けば「DAWN SLAVE」。夜明けの奴隷という意味だ。通称「ドンスレ」。

舞台は中世。主人公はそこの軍隊の師団長。仕えている姫(確か名はファナ)が好きになってしまい、さらって遠くの城まで魔法で連れて行き、幽閉し、ともに生活する。
裏切りを察知して王の派遣した軍隊がその城まで来る期間に、籠絡した姫の心を自分に向けさせることができればハッピーエンド、というゲームである。

「美女と野獣」を観て「ドンスレ」を語りたくなった理由がわかるでしょう?(笑) 話の骨子は似たようなものである。

姫の最初の主人公への感情は「サイアク」である。なにしろ主人公は、彼女をさらったその日に欲望のまま悪行に及ぶような野獣先輩^h^hなのであった。ここまではプロローグで、プレイヤーはどうすることもできないところなので仕方ない。

この「印象サイアクー」な状態から、ラブラブにまでもっていくのはかなり大変なのであった。もうね、それに比べたら「美女と野獣」のベルはかなりチョロインですよ。

ゲームは基本、毎日、姫に何をさせるか、自分が何をするかのコマンドで進めていく。最初からすべてのコマンドができるわけではなく、姫の心の開き具合やその他の条件で、できることは増えていく。このあたりの微妙なバランスが良い出来のゲームであった。

なにしろアダルトゲームなので、いろいろ悪行ができるのだが、コマンド選択後のチップアニメが可愛らしいのである。姫を散歩に誘い「のこのことついてきた」ところを、後ろからドーンと突き飛ばして悪行に及ぶ。チップアニメがヘコヘコ動く。その可愛らしさに笑ってしまう。
他にも、アダルト小説を朗読させたり、ろうそくを使ったり、木馬を使ったりと、やりたい放題である。姫の心を開かせるというより、むしろその心の自由を奪って奴隷にするのが主眼という感じ。

こういう鬼畜なコマンドばかりではなく、姫の心を慰撫するコマンドも選べる。温泉に連れて行ったりとか、ご馳走をふるまったりとか。

わたしはラブラブな方が好きなので、毎日、姫にひどいことはせず、ご馳走ばかりふるまっていたら、姫がだんだん太っていくのに笑ってしまった。芸が細かい。

このゲームのベストエンドは、姫の身も心も主人公のものとなり、王が派遣した軍隊から共に逃げてくれる、というものだったと思う。しかしわたしは、一回もそのベストエンドを経験できなかった。
たいてい、姫が最後に「あなたのしたことは許せないけれど、殺すこともできない」などというようなことを言って、主人公を逃がして姫は王のもとにもどるエンド、であった。ゲーム自体の難易度はかなり高かったのである。

何度やっても、ベストエンドを迎えることができないので、しまいには姫をいじめ抜いてみたりする(ひでぇ)。「責め苦がいやなら俺のことを好きと言え」精神である。
コマンドの中に「水責め」という拷問があり、姫を逆さ吊りにしてプールに漬けるのだが、これを三日繰り返すと、姫の目はうつろになり、しまいには自害してしまう。くっ、悔恨……。

細君に「女心がわかってない」「嫌いになるだけ」「絶対に好きと言ったりしない」と指摘されたが、そんなことはわかってるって!

というわけで、「ドンスレ」の姫は「美女と野獣」のベルとは違い、かなりガードの堅いヒロインであった。何度やっても、王の派遣軍に殺されるか、姫に逃がしてもらうエンドしか拝めなかった。

今、「ドーンスレイブ」で検索しても、このゲーム自体のレビューはあまり出てこないが、声優もうまく、佳作だったと思う。本作は続編も出て、そちらも遊んだが、一作目ほどのインパクトはなかった。

もし、野獣が「ドンスレ」をプレイしていたら、最初の方でエマ・ワトソンを水責めにして、村人に殺されるエンドを迎えていたはずである。
そんな「美女と野獣」も観てみたい、とちょっとでも思ったわたしは心が野獣である。が、がぉ。

HDDを探してみたら、当時、開発元の「有限会社ブラウニー」のサイトで公開されていた懐かしい壁紙が発掘された。作中でひどいことをされているファナ姫が、主人公にパンチを一発かませている一枚と、ヤンキー化している一枚である。同社は2003年1月に清算したとのこと。残念である。
当時を懐かしいと思ってくださる方のために、引用をペタリ。
この佳作に関わった皆様への感謝とともに。



タグ:ゲーム
posted by 結城恭介 at 08:00| 回想録