2018年11月17日

【日記】大臣がPCを使ってなくてなにが悪い?

「サイバーセキュリティ担当」を兼務している桜田五輪相が、日常的にPCを使っていない、と無所属の今井雅人議員に指摘され、「パソコンをいじったことのない方がサイバー空間のセキュリティ対策をするなど信じられない」と揶揄されているニュース。

 わたしの感想としては「それのなにが悪いの?」という一言である。

 中学の頃にTK-80に触れ、高校からベーシックマスターレベル2、MZ-80Bを使い、ハンドアセンブルでZ80のプログラムを書いて成長し、X68000でGCCを学び、パソコン通信、インターネットと、ネットの進化とともに生きてきたわたしから見れば、PCをいじったことがある<激xルの人間などPCに触れていない≠燗ッ然である。
 どうせこの今井雅人議員も、PCを「触ったことがある」、アプリケーションレベルの方だろう。Cのmain関数の戻り値がintかvoidかで議論できるような基礎知識があるわけでもあるまい(ま、違ったらゴメンだが)。

 PCコンサルの仕事をしていて、一番手に負えないのが半可通≠ネ相手なのである。
「自分はけっこうPCに詳しいんですけど」という人ほど、コンピュータの根っこの部分や、肌で理解するべきことがわかっていない(「【日記】ご意見番などと言われまいぞ」参照)。

 皆さんの回りにもいるでしょう。例えばありがちな例だが、HDD容量とメモリ容量を混同している人とかが。

 今井議員に問いたい。「では、コンピュータは電力を使って、なんの仕事をしているかご存知ですか?」と。

 これに即答できないようでは、真にコンピュータを理解しているとは言いがたい。コンピュータ屋なら誰でも知っているだろうことだからだ。

 答えは「放熱」である。コンピュータは物理的には、電力を使って放熱をする仕事をしているのである。効率の悪い電熱器、それがコンピュータの物理的な仕事≠フ正体なのである。

 現場のコンピュータ屋の目から見れば、今井議員も、桜田五輪相も、五十歩百歩のレベルなのである(繰り返すが、今井議員がハッカーレベルのウィザードならばゴメンナサイ。でも勝手な予想だが、同議員はハッカーとクラッカーとスクリプトキディ、ウイルスとワームとスパムメールの区別もつかない程度のスキルだと思う――たいていの「PCに詳しい」人と同じように)。

 途中でも書いたが、一番迷惑なのが半可通≠ネのである。トップに立つ人は、別に自分がそのジャンルに詳しい必要はない。へんに口を出されて現場を荒らされたりしたら最悪である。
 トップの人間は、部下の出すいくつかの案に決断を下し、それに対し責任を取ってくれれば良いのである。
 その決断を下すにあたって必要なのは、おたく的な専門知識ではなく、コモン・センスなのだ。桜田五輪相はその点、テレビで知る限り苦労人で、常識もあり、なにも問題ないと、わたしは感じた。

 おそらく、サイバーセキュリティ担当&拍垂フ人たちも、桜田五輪相がそういった専門事象に無知であることに、ホッとして、のびのび仕事ができているに違いない。

 なんとも噴飯物な、上げ足取りだけが目的の質疑応答だと思う。

 同じ桜田五輪相が、2020五輪関係の基礎知識を知らず、蓮舫議員に問い詰められたというニュースもあったが、これもまた、上げ足取りだけが目的の、くだらない質疑応答であった。わたしは自民党を支持しているわけではないが、野党の議員、無所属議員が、こんなバカげた質問しかできない者ばかりということに暗澹とする。

 まあテレビ的に面白いものばかりが流される、ということもあるのだろうが……。

 おっと、テレビを見ないと公言しているわたしが、こんなテレビネタを話しているのには理由があるのだが、それはまた今度の機会に。
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記