NトK朝の連続テレビ小説「べつばら」
第19週「甘味を足そう!」
別平「ダメだ。どうしても普通のラーメンになってしまう!」
原子「別平さんが作ろうとしているラーメンは、今までとは違ったラーメン、ですよね」
別平「そうだ原子。醤油ラーメンでもみそラーメンでもない。誰も食べたことがない、それでいて誰しもが美味しいというラーメン。それを作らなければ」
原子「うーん、ラーメンて、よく、お酒のシメとして食べられたりしますよね」
別平「ん? なにが言いたいんだ原子」
原子「それって、お酒が飲めない人はどうしたらいいんでしょう。お酒が飲めない人も、シメとしてラーメンを食べるんでしょうか?」
別平「……(ピコーン)それだ、原子。お酒が飲めない人はデザートだ。デザートのラーメンを作ればいいんだ」
原子「ええええーっ!?」
というような会話が、幸楽苑の企画部であったのかどうかは知らないが、このバレンタイン期間に、ラーメンチェーンの幸楽苑では「チョコレートらーめん」なる一品が発売されているのであった。2月1日から14日までの期間限定である。

毎年この時期は、どこかの外食チェーンが甘味の冒険に走ってくれて、甘味好きにはたまらない季節なのだが、まさか、「チョコレートらーめん」とくるとは。さすがにこれは想定になかった。やってくれます、幸楽苑さま。
というわけで、ここからは2月1日の初日、幸楽苑でわたしたちが交わした、リアルの会話。
細君「どうする? ふたりでひとつずつ、普通のラーメンを取って、チョコレートらーめん≠ヘデザートにする?」
わたし「うーん。いやこれは、主食になるとみた! せっかくだから俺は、この茶色いチョコレートラーメン∴齧{でいくぜ」
細君は普通のみそラーメン、わたしはチョコレートらーめんを注文。店員さんは驚くこともない。なんとなれば、このチョコレートらーめん、けっこう店で推しているらしく、テーブルステッカーも貼りまくられている。

写真でみる「チョコレートらーめん」はシズル感皆無。むしろ、食品サンプルっぽい見かけである。
キャプションによると、定番の醤油ラーメンにカカオオイルを加味し、ショウガを乗せた新感覚のラーメン、だそうだ。
さて着丼。見かけのインパクトがすごい。定番のノリの代わりに、板チョコが乗っているのだから。

香りは――チョコのそれはしない。うーん、むしろ醤油ラーメン風味だ。
スープはチョコでドロッとしているかと思っていたが――

かなりサラサラ系。チョコフォンデュのようなものを想像していたので、これは裏切られた感じだ。

麺は普通の縮れ麺。スープがそれほど絡んでくることもない。どれ、食前の祈りを射祷で飛ばして、さっそくひと口、いただきます。
食べてみると――うん? これは悪くない。ゲテではないですよコレ。ただ、醤油ラーメンとチョコレートの味が交互に入ってくる。決して混ざってはいない。味のマリアージュというより、デコボコ夫婦という感じ。いや決して、成田離婚ではないのだけれど。
わたし「これは、味の夫婦漫才やー」
細君「(恐る恐る試してみて)思ったより食べられるね」
なにより、たっぷり乗ったショウガが強いので、チョコの甘さがそれに無理やりねじ伏せられている印象もある。
甘味好きとしては、もっとスープもドロっとチョコ粘度が高くて良かったのかも、と思わないでもなかったが、一般の人も食べることを考えると、それだとバランスが崩れてしまうのだろう。量的には主食として十分。

スープも最後の一滴まで飲んで完食。美味しゅうございました。と言うか、珍しいものを食させていただきました。神に感謝。
わたし「食後はやっぱり、なにか甘いものが欲しくなるね」
細君「甘いラーメン食べたあとでそれを言いますか」
だってやっぱり、これはデザートメニューではないよ。主食と思って注文したのは正解だった。
お会計のとき、店員さんから訊ねられてしまった。
店員さん「チョコレートらーめんはいかがでしたか?」
わたし「美味しかったですよ。甘いもの大好きですから」
店員さん「そ、それは良かったです」
わたし「え、てことは、ダメっていうお客さんもいらっしゃるんですか?」
店員さん「(苦笑して)ええ、まぁ、ゴニョゴニョ。ぜひお友だちにも宣伝してくださいね」
あらら、初日だったけれど、あまり評判良くないのかな?
正直、14日までの限定メニューなのでリピートはないと思うが、甘味好きなら体験しておいて後悔はしない珍味ではある(やっぱりそういうカテゴリかよ!?)。
われこそは甘味好き、という自負をお持ちの方は、ぜひともお試しを!