2018年07月04日

【日記】ポメラDM30いらっしゃい・その3/底板作成編

 ポメラDM30――ネット評では毀誉褒貶の多い機種だが、わたしは気に入って使っている。DM100よりいいというのが率直な感想。

「ダメ」と言っている人は、実は自分で思っているより(総合的な)タイピングが速いのではなく、Ctrl-hをバックスペースにすることに慣れていないのではないかな。わたしにすれば、Ctrl-hがバックスペースではないDM100より快適に打てるマシンだ。
 逆に言えば、そういう人は普段、どんなふうにPCでエディタを使っているのだろう、と疑問に思ってしまう。ダイヤモンドカーソルを駆使しないで、総合的に「速いタイピング」ができるとは思えないからだ。

 わたしは、一時間程度の講演の録音なら、三時間以内で、タイトな文字起こしができる程度のタッチタイピストである。もちろん数秒戻しのフットスイッチは使うし、ましてやポメラでそれをやろうとは思わない(ダイヤモンドカーソルが全然完璧ではないから)。

 そのわたしでも、DM30の反応はそれほど悪くないと思っている。

 一度、DM30の反応が遅い、遅いと言っている人のタイピングを実際にみてみたいと思う。けっこう、右小指をのばしてバックスペースを探し探し打っている人が多いのではないかな?
 電源キーがバックスペースやデリートの近くにあって怖い、という評もあった。その人が普段、どんなタッチタイピングをしているか想像できる。さもありなんである。ダイヤモンドカーソルを使える者なら、右小指をそう使ったりしない。EnterもCtrl-mである。

 あと、情報として、DM30はバッテリーによって反応速度が違う、といううわさがある。わたしはエネループノーマルを使っているが、これで遅いと思ったことはない。
 ローマ字打ちで、一瞬ローマ字が出るのも別に不快ではない。別に動体視力鍛錬ソフトではないのだから。

 念のため言っておくと、わたしはDM100、DM200も愛用しているユーザーである。そしてやはり、DM200が一番いい、とは思っている。DM30は、DM200を持っている人が、折りたたみの機種をほしいと思ったときに選択できるニッチな機種だという結論は変わらない。
 ただ、DM100はどうかな。もう生産中止の機種だし、中古あるいは在庫残りのDM100を買うくらいなら、このDM30の方が数倍コスパがいいと感じる。

 いや、余談がすぎた。あまりにDM30への風当たりが強いもので、少し擁護したくなったのだ。

 さて、以前、DM100、DM200の持ち運び用キャリングケースとして、HHKのキャリングケースを流用した、という記事を書いたが(【日記】ポメラDM100 & DM200用キャリングバッグ)、DM30もこのキャリングケースに入れて持ち運ぶことがある。



 容積に余りができるので、そこにキューブを入れて出掛けられるのもよい。



 ただ、難点として――DM30は観音開きの折りたたみ筐体のため、膝の上で打つことができないのである。キーボードを左右に開くと、両足が出てくるようになっているのだが、それを保持する平面がそれなりにないと不安定になる。
 これでは、外で使うために気軽にHHKキャリングケースに入れて、持って出る気にならない。

 そこで、DM100、DM200のとき、Kananaバッグでも重宝した「アクリサンデー」の出番である。
 ガラスよりも剛性が高いというアクリサンデーの3ミリ板を、HHKキャリングバッグに合うよう、14センチ×28センチに切削、さらに角を丸めて、HHKキャリングバッグの底に敷いてみた。上記写真の青色の板がそれである。
 そして、DM30を使うときはこれを取り出し、DM30の底板として使う。



 まだテスト中で、もう少し角のRを取ってもいいかなとも思うが、まあまあの出来だと思っている。



 このように、観音開きのキーボードのフットプリントもきちんと受け止めてくれる。
 DM30を折りたためばこんな感じだ↓



 DM30は、不満点をあげれば、それはいくつも出てくる機種である。今、気づいたのだが、カーソル位置を「最後の場所」に指定していても、別のファイルを開きなおすと忘れている。このあたり、DM200は各ファイルの最後のカーソル位置を覚えてくれていた。
 バッテリも公称値より食う印象がある。わたしはDM100の故障でサンプル機を借りたことがあるのだが、そのサンプル機もバッテリ食いだった。おそらくDM100は初期型と後期型では基板の設計が違っていると見ている。DM30もそういうことがこの先あるかもしれない。
 これは触れてみればすぐにわかるが、プログラムはDM100を基本として、それをブラッシュアップした感じである。だから、DM100や、そのほかの折りたたみポメラからの買い換えには向いていると思う。

 あとはやはり、いち文書の文字数が少ないのは、温厚で許容量が広いわたしでも、さすがに口がへの字≠ノなってしまう。DM200で書いた文書のSDメモカがそのまま読めないのは、後発の機種としてはどうだろう。
 ここはファームアップで直せるところだから(DM200で実現していた)、ぜひともファームアップでの改良に期待したいところだ。

 最後に為念繰り返し。
 ポメラDM30は――


(秋本治「こちら葛飾区亀有公園前派出所」166巻より引用)

 のように、「ポメラ」の特性をわかっている人だけが「いいよね」と言える機種である。それ以外の方はDM200をお求めになるのが正解。いやほんと。
タグ:執筆機
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記

2018年06月30日

【日記】sub60キューブ勝負の巻・その1

 ある日、細君と街中を歩いていると、細君の肩が、サングラスに白スーツ、オールバックの、あまりお近づきになりたくない男性に当たってしまった。
「おうおうおう。痛ェじゃねぇか。骨折してたらどうしてくれるんだよ」
「はぁー? その程度で骨折してるわけないでしょ」
「じゃあ、病院で看てもらう代金を払ってもらわねぇとなぁ」
「莫迦言ってンじゃないよ。人間相手の当たり屋なんて、性根がみみっちいねぇ」
「こいつは聞き捨てならねぇな、ん?」男が目を留めたのは、わたしがカバンにつけていた、小さなルービックキューブのキーホルダーである。「なんだこいつ、ルービックキューブやるのかよ?」
 わたしはキョドって「い、いえ、あの、あの、すみ、すみません、許してくださ……」
「面白ェじゃねぇか。オレもキューブにはちょっと自信があるんだ。てめぇ、どのくらいのリキなんだ?」
「え、えっと、えと、サブ135ってところで……」
 男は目を丸くし、そして大笑い。「サブ135って、三桁の数字なんて初めて聞いたぜ」
 とたん、細君は唾を飛ばして「いいじゃないのさ、この人が好きでやってんだから、あんたには関係ないでしょう」
「いいや、もうそういうわけにはいかねぇな。こっちにもメンツってものがあらあな。よし、こうなったら勝負だ。一年後の今日、こいつがサブ60を切ってたら、この件は許してやるよ」
 細君は大声で「出来らぁっ!」
「いま、なんていった?」
「よしてナオコさん」
「いいんだよ恭介。一年後にあんたはサブ60切れるっていったんだよ!!」
「あの、あの、わたしの意志は……?」
 男と細君は声を合わせて「おまえには関係ないんだよ」
「いや、あの、すごく関係あると思うんですけど……」
「こりゃあおもしろい姉御だぜ」男はわたしのことは無視し、ニヤリと不敵に笑った。「いいか、もしこいつが一年後、サブ60切ってなかったら、こいつの睾丸を摘出して女性ホルモンを大量注入の上、豊胸手術をして、オレの兄貴がやってる男の娘パブ≠ノ放り込んでやる。それが条件だ」
「え!! 一年後、サブ60切ってなかったら男の娘パブ≠ノ!?」
「まあ、そんなマネをしようなんてバカな考えはよすんだな。ハハハハ」
「……出来らぁっ!」
「いま、なんていった?」

(以下ループ……を抜け出して)

「わかった。受けて立とうじゃないの」
「いやあの、わたしの意志は……?」
 男と細君は声を合わせて「そんなもん、関係ないんだよ」
 いや、すごく関係あると思うんですけど……。

 というわけで、わたしはあと一年の間に、ルービックキューブでサブ60――六面完成を60秒以内――にできるようにならないと、睾丸摘出の上に女性ホルモンを大量注入され豊胸手術されて、男の娘パブ≠ヨ放り込まれるという運命を背負わされたのだった――。


「という『近代麻雀』+『スーパーくいしん坊』みたいな脳内設定でモチベーションを高めて、キューブをやってるんだー」
「……莫迦?」

 と、細君にはあきれられてしまった。
 キューブも「GUN 365 Air SM」という、大会入賞者が多くつかっているいいものを購入。これは確かにすごい。最高のキューブを手にした以上、いいわけは利かない。もう後戻りはできない。

「サブ」という言葉がでてきたが、これは特別な個性をお持ちの方が読む男性誌の名称ではなく「sub」と書き、sub60だと60秒以下で六面完成できる、という意味になる。

 今のわたしは、上のフィクションで書いたとおり、sub135が精いっぱいである。2分15秒だ。毎日続けて練習しているが、もう一週間ばかり、この数字でピタリと止まってしまった。
 つかっているのは「簡易LBL」という方法だが、それだけでも一分切れる、という書き込みもあったりして、自分のキューブの回し方が遅いのだろうな、考えてしまっているのだろうな、と反省材料はたくさんある。
 さらに、まだ解方の糸口すらわからないF2Lという方法も待っているのだから、のびしろはまだあるはず。

 さて一年後、わたしが結城恭介でいられるか、それとも源氏名をつけられ男の娘パブ≠ヨ売られているか、神のみぞ知る、である。

 とにかくがんばる。
 お店にきたら、サービスしちゃうから(そっちかよ!)。
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記

2018年06月27日

【回想録】「家庭の医学」の思い出

 ネットの出現によって消えたモノは少なくないが、その中のひとつに「家庭の医学」がある。おそらく、ミレニアル世代の人には「家庭の医学」がなんだかわからないのではないかな?

「家庭の医学」とは、辞書のように分厚く、いろいろな病気の症状、症例、治療法などが載っている本の総称である。「家庭の医学」という名のベストセラーがあったわけではなく、各社がいろいろと出していた。まだ印刷機が高い時代で、どの社もパートカラーだったと記憶している。

 そして、そこに載っている医学写真が、またグロテスクなのである。「家庭の医学」と銘打ってはいても、中身は奇病珍病不治の病のオンパレードで、「もしこんな病気にかかったらどうしよう」と、恐る恐るページを繰るのが、当時の子どものホラーのひとつであった。

 体にできたデキモノの写真とか、顔が崩れた性病患者の写真とかは、特に恐怖の対象であった。
 そんな心配をするようなことをしていたわけではない中坊どもが、みな、「もし自分が性病になったらどうしよう」と、恐怖におののいたものだ。

 手塚治虫の名作「ブラックジャック」を知らない人はいないだろう。神業のようなメスさばきで人を救い、人間愛をうたいあげる名作である。マンガのカバーには「ヒューマン・コミックス」と銘打たれていた。
 これが初期の数巻は、「恐怖コミックス」となっていたのである。
 版数を重ねて、それが変更されたかどうかは知らないが、子ども心にも、「このマンガが恐怖コミックス≠ニいうのは違和感あるなぁ」と思ってはいた。
 しかし、最初「恐怖コミックス」にカテゴライズした編集者の頭の中には、やはり「家庭の医学」というホラー本の存在があったからこそなのだろう、と思う。

「家庭の医学」は中学の図書館にも置いてあり、みなでわいわいと見たこともあった。
 やはり中学生ということで、興味は性♀ヨ係のことになっていく。

 っと、ここから先は、ちょっとアダルトなお話。お子さまはお休みください。ねーむれ、よい子よー。

 ある日の放課後、中坊が頭を寄せて、必要もないのに、避妊のページをみなで読んでいたのであった。当時の我々は悪ガキで、スキンを自販機で買って水を入れ、ベランダから投げて炸裂させ喜んでいるような子どもであった。別段深い理由でもない。校舎の三階から首を出していたら、同級生の一人が冗談に、いくら威張っても……いやそれは違う話。

 こんな連中なので、避妊法というものがいくつかあることは知っていた。
 さて、みなで繰っていた「家庭の医学」の避妊の項目中には、当時「膣外射精」というものもあり、そのデメリットとして「心理面のみ」と記されていた。
 われわれ悪ガキは、頭でっかちだったので、この「心理面のみ」という一文がよくわからなかった。
「これさ、心理的によくないってことは、精神的に、なにかまずいことが起きるってことだよな?」
「やっぱりそういうことになるよなー」
「そうだよ、膣外射精し続けてると、きっと発狂しちゃうってことじゃね?」
 悪ガキどもは震え上がった。「膣外射精こえぇー」

 この病、ブラックジャックでも治せまいよ。

 当時、震え上がった連中のほとんどが、今は数児の父親になっているということは、みな、発狂するようなことはしなかった、ということなのかな(笑)。

 今は珍しい「家庭の医学」を書斎の片隅で見つけ、こんなもん、もういらないな、スキャンもせずに捨てるかな、と思ったので、この記事を代わりに書いてみた。

 なお、当時はともかく現代において「膣外射精は避妊法ではない」というのが常識になっていることは、最後につけくわえておこう。
 やっぱり心理的に悪影響があったからなんだ。発狂しちゃうからなんだ。こえぇー(笑)。
posted by 結城恭介 at 08:00| 回想録

2018年06月24日

【日記】ポメラDM30いらっしゃい・その2

 ファーストインプレッションとして、単三エネループ二本を入れて持ってみた感想。

「あれっ? 思っていたより軽い……」

「【日記】DM30への期待と不安」の記事で、重さがDM200とそう変わらなくなってしまうことを危惧していたが、そう「重い」という感じがない。
 これはDM30の「折り畳んでコンパクトになる」カタチがそう感じさせるのだろう。
 同じ重さのものでも、持ち方によっては重く感じる。400グラムの重さの鉄球を指先で持てばそれは重いが、掌で持てばそれほどの重量とは感じない。そういう感覚。

 これはカバンに入れたときにも顕著になる。


(上の黒く長いのが、ケースに入れたDM200。左下がシステム手帳で、その横にあるのがケースに入ったDM30)

 DM100、DM200はクラムシェルの横長筐体のため、リュックタイプになるビジネスバッグの背中で折り曲がってしまうと嫌だな、という気持ちから、アクリサンデーという板を細工してカバンに入れ、DM100、DM200をそれでサンドイッチして運んでいる、ということを以前記した(写真の黄、緑、赤の板)。
 しかし、DM30は折りたたみ筐体のためコンパクトである。システム手帳の横にスルッと入る。これなら、持ち出すときのちょっとした覚悟(しかしこれがけっこう大きい)が、DM100、DM200より少なそうだ。

 試しに、「【日記】ポメラDM100 & DM200用キャリングバッグ」の記事で紹介した、DM100、DM200専用のキャリングバッグとして使っているHHKのカバンに入れてみたが、こんなに隙間ができる。



 そしてちゃんとチャックもしめて持ち運びができる。この右側の隙間の分がDM30の「メリット」と言えそうだ。

 そうそう、写真をごらんいただければおわかりのとおり、純正のケースも買ってしまった。これは本当にただのケースである。慰めに、タグに「pomera」と書いてあるだけ。チャックなのはDM200のケースよりいいと思うが(DM200のケースは磁石をつかっていた)、そのチャックでDM30に傷を付けてしまいやしないか気を遣うところだ。

 さて、文章を打っていくと、確かに気にかかることも出てくる。カーソル移動、スクロールなどがそれだ。カーソルはしばらく点滅した後、点灯状態になって止まってしまう(説明書によるとこの状態は「スリープ」だという。ここがE-Inkのいいところか)。カーソルを見失うことも多そうだ。しかし、カーソルが止まってしまうのは(個人的な感覚だが)急かされている感がなくて、わたし自身は好きだ。
 バックスペースやカーソル移動が、押し続けると数文字おきになってしまう。これにはいらつく人も多そうだ。が、わたしはこれも許容範囲だった。DM5よりよっぽどマシである。

 DM200は、まあ、バッテリー駆動と重さいう点を抜かせば、絶賛できる執筆機だった。
 それに比べれば、もちろん、このDM30はずいぶんアラが多い。無線機能も搭載しておらず、現実的に長文をPCに持っていくには、SDカードかUSBケーブルを挿抜してやりとりするしかない。Flash AirやQRコードは「できる」というだけで、現実的な選択ではないような気もする。

 それでも、わたしがけっこう、このDM30を気に入ったのは、DM5の経験者だから、というところもあると思う。DM5はコンパクトさと軽量なところは非常に良かったが、CapsLockとCtrlの交換もできないし、もちろんCtrl-hでバックスペースもできなかった。液晶は見にくく、バックライトがないので、薄暗いところでは使えなかった。
 DM30もフロントライトのないE-Inkだが、DM5ほどの見にくさはない。こうして薄暗い蟄居房で書いていても手元灯の明かりで十分書けて、雰囲気もよい。



 このE-Inkだが、どうしてDM30に採用したのかなぁ? と疑問に思わないではない。一応、文章を表示したまま電源断できるのだが、電源を再投入すると、エディタ画面が消えて、一面にポメラロゴがババーンと出てくるので、ササッと続きが書けるわけではない。ここはロゴを出さずカーソルを再点滅させるだけ、とかいう工夫がほしかったところだ。
 正直、E-Inkのいいところは、あまりこのポメラDM30では活かされていないと感じる。

 あとはいちファイルの最大文字数がなぁ……。DM200では十万文字だが、このDM30はDM100相当の五万文字である(正確にはDM100は四万文字)。せっかく本体メモリを8ギガとおごったのだから、ここももうちょっとがんばってほしかったところだ。
 DM200も最初は五万字だったのを、ファームアップで十万文字に改良したのである。このあたり、DM30もファームアップに期待してしまう。

 さて、正直なところを書くと、DM5、DM100、DM200と持っていて、やっぱり一番使うのはDM200になってしまうのである。DM5はコンパクトで軽く持ち運びにはいいが、あまりに非力、DM100は電池駆動でいいが、DM200がある今となっては持ち運ぶ気にならない。
 かといってDM200はヘビー級で、持って出た日には「なにか書いていかないともったいない」と強迫観念にとらわれることになる。

 本機DM30は、わたしのようなユーザーのニッチに実にうまく切り込んだと思う。
 もちろん、本当はもうちょっと軽い方が良かった。E-Inkも普通のバックライトつき液晶で十分、冒険する必要などなかった。
 それでも、選択肢がこのDM30しかないのだから仕方ない。

 総論として、いまだ折りたたみのDM2桁番代が現役で、それに満足している方は買う必要はないだろう。
 また、初めてポメラを買う、という人にもお勧めできない。そういう方はハイエンドのDM200を買うべきだ。

 わたしのように「DM100も経験済みで、今はDM200をメインで使っているが、持ち運びにはヘビーさを感じている。しかしDM5はちょっとね」という方は、買い換えを考慮してもいいかもしれない。

 前回の記事で「個人の許容量による」というようなことを書いたが、それこそ昔っからのワープロユーザーなら、現在、DM30で指摘されている問題など「屁でもない」のである(笑)。
 現代っ子ほど、本機DM30には文句たらたらだろうなぁ。

 なお、これまでポメラの記事で再三指摘してきた禁則の甘さなどは、ぜーんぜん直っていない。ここはもう、直す気はないのだろうな。残念である。

 まあ、しばらく運用してみて、そのうち思うところが出てきたら、またひとくさり感想など書いてみるつもりである。
タグ:執筆機
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記

2018年06月23日

【日記】ポメラDM30いらっしゃい・その1

 というわけで、この記事は6月8日に発売された、キングジムの「ポメラDM30」で書いている。
 新しい製品は、人柱になるのを避け、初期ロットという沼地が人で埋まり、定評と使い勝手がだいぶ世間で決まってから、累々たる彼らの死体の上を歩いて購入するわたしにしては、珍しく新製品を導入した形だ。
 書き心地などを実際に打ち込みつつ、レビューできればと思っている。


(左奥がポメラDM30、左前がDM5、右後ろがDM200、右前がDM100)

 さて、最初に言っておくが、このDM30、実はもう、ひと月を待たずして、けっこうネットで定評が決まりつつある。表示に使っているE-Inkの反応が遅く、速いタッチタイプに向かない。E-Inkの特性として、前の画面が残るのが目につく。フロントライト機能がついていないのは残念。辞書がDM200と同じATOK PROではないのでお莫迦。そして、それに比して値段が高い。エトセトラ、エトセトラ……。

 うん、実際に発売日に実機を店頭でテストしてみて、さらにこうして蟄居房で実際に自分のマシンとして打ってみて、上記の指摘はだいたいあっている。

 問題は、その人の「許容量」によるのだ。

 わたしはけっこう速いタッチタイピストに入ると思っているが、E-Inkの反応速度は「許容範囲」に入っている。画面に残るE-Inkの跡も、懐かしい活版の時代に裏の活字が凹んで写っているような感覚で、ぜんぜん気にならない。
 その他の指摘はDM100を踏襲しているので、DM100のメリットデメリットをそのまま持ってきているようなものだ。
 それでも、わたしは店頭でDM30を気に入って、こうして早々に買っている(いや実際は、値段が相応に落ちるのを待ってはいたが)。それもこれも、DM100で最大の不満だったことが改良され――

エディタ内でCtrl-hがバックスペースになっている!


 からだ。ポメラシリーズで、エディタ内でCtrl-hがバックスペースになったのはDM200からである。この点はちゃんとDM200のいいところを持ってきている。

 以前わたしは、なにかの記事で、「DM100相当でいいから、折りたたみポメラで、Ctrl-hがバックスペースになるのなら即買いなのだが」というようなことを書いたことがあったと思う。「しかも電池駆動ならさらに加点」と。
 このDM30は、その点をクリアしているのだ。もう、買わない理由がないではないか。

 さらに、今、ネットでDM30を試用してみてブツブツ文句を言っている方には、この言葉をお捧げしたい。


(井上雄彦「スラムダンク」22巻より引用)

 現行販売中のポメラで、折りたたみタイプ、電池駆動のものは、このDM30しかないのだ。他に選択肢がないのである。
 Amazonなどでは折りたたみ単四電池使用のDM5がまだ新品で買えるが、DM5も持っている身からすると、このDM30は比べものにならないほどよくできている。
 その上でブツブツいうのなら、ハイエンドのDM200も買えばよい。確かにこう打っていると、DM200の方が打ちやすいな、使いやすいな、という感覚がある。しかし、DM200はクラムシェル筐体で折りたためないからコンパクトにならないし、電池駆動でもないのである。
 要は「適材適所」ということだ。

 ここまでで原稿用紙にして三枚ちょっと分。いろいろとわかってきたところ、店頭では気づかなかったところなども出てきているので、それはまた次回に。
タグ:執筆機
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記