2018年11月28日

【日記】消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ

 ブログのネタにつまってきたなぁ、と思っていたら、鴨がネギしょってやってきましたよ。


(クリックで拡大できます)

 検索でも引っかかるように、文字起こしもしておこう。

消費料金に関する訴訟採取告知のお知らせ

この度、ご通知いたしましたのは、貴方の利用されていた契約会社、もしくは運営会社側から契約不履行による民事訴訟として、訴状が提出されました事をご通知致します。
管理番号(わ)xxx裁判取り下げ最終期日を経て訴訟を開始させていただきます。
尚、このままご連絡なぎ場合は、原告側の主張が全面的に受理され、執行官立会いの下、給与差し押さえ及び動産、不動産の差し押さえを強制的に執行させていただきますので、裁判所執行官による執行証書の交付をご了承いただきます様お願い致します。
裁判取り下げなどのご相談に関しましては、当局にて承っておりますので、お気軽にお問合わせください。
尚、書面での通達となりますので、プライバシー保護の為、ご本人様からご連絡いただきます様、お願い申し上げます。
※取り下げ最終期日 平成30年xx月xx日
法務省管轄支局 訴訟最終告知通達センター
東京都千代田区霞ヶ関x丁目x番x号
取り下げ等のお問い合わせ窓口 03-xxxx-xxxx
受付時間 09:00〜20:00(日、祝日を除く)


 一般常識を備えたまともなオトナなら、一読しただけで――


(岩明均「ヒストリエ」1巻より引用)

 と、投げ捨てるような内容だが、これでもひっかかっちゃう人はいるんだそうで……。

 これだけだとブログネタとして弱いかな、と思ったので、えー、わたし、やってしまいました。電話をかけてしまいました。ただし、184(番号非通知)をつけて。
 受話器から聞こえてきたのは女声。

「ただいま大変混みあっております。後ほどおかけ直しください。プツッ。ツーツーツー」

 なぁんだ、ツマンネーノ。
 おそらく、184はすべてこれで弾いているのだと思われる。

 というわけで、本当に、いい歳をしたオトナが、こんなくだらない詐欺に引っかからないでくれよー! と叫びたい思いでいっぱいである。

 それにしても、一回言ってみたいよね。
「訴状が届いていないので、コメントは差し控えさせていただきます」
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記

2018年11月24日

【カットリク!】エデンの檻

山田恵庸「エデンの檻」1巻〜21巻(完結)

カット神父「はいどーもー。カットリク!司祭のカットです」
シスターリク「なんですか神父さま、その某Vtuberみたいなノリ。ええと、確かかもしか修道会¥椛ョのリクでーす」
カット神父「二人あわせて」
シスターリク「カットリク!」
カット神父「なんや君もノリノリやないかい」
シスターリク「だってこうでもしないと、わたしたち、読者の皆さまに忘れ去られているんじゃないかなーと」
カット神父「まあ作者にも忘れられているようなもんだったしね」
シスターリク「がーん」

シスターリク「ま、まあ気を取り直して、本題にいきましょう。山田恵庸先生の『エデンの檻』。飛行機事故で無人島に不時着した中学生たちが――」
カット神父「待ちたまえシスターリク。久々登場ということで、わたしも『エデンの檻』全巻を通して読んで勉強しておいたのだが、君が指摘しようとしているシーンは、ちょっとネタバレに触れていたりはしないかね?」
シスターリク「さすが神父さま、カンがお鋭い。というわけで――」
二人「ネタバレがお嫌な方は、この先のヨタ話で別ページへ飛んでいただきたく」

     *     *

カット神父「さて、『エデンの檻』と言えば、やはりあのシーンに触れぬわけにはいかんな」


(山田恵庸「エデンの檻」6巻より引用)

シスターリク「ああ、このシーンですね」
カット神父「そうそう、衝撃的なこのひとコマ。続く台詞が『何がクニだよ、ク』」
シスターリク「神父さま! それ以上、いけない!」
カット神父「ということはシスターリク、この言葉がなにを意味するかご存じなのかな?(ニヤニヤ)」
シスターリク「そういう神父さまこそ、童貞のくせに耳年増なんですね(クスクス)」
カット神父「なっ、なにを言うか。聖書にも童貞は尊いものとして書かれているのだぞ」

 彼らは、女に触れて身を汚したことのない者である。彼らは童貞だからである。この者たちは、小羊の行くところへは、どこへでも従って行く。(ヨハネの黙示録 14:4)


カット神父「ま、まあ、カトリック的には童貞≠ヘ性交渉をもったことのない女性にも使われる言葉ではあるからな。童貞マリアなんて使われることもあるしな」
シスターリク「というわけで、全国の童貞の皆さん、いつでも人材不足のカトリック教会は、あなたの司祭召命をお待ちしております。魔法使いになるより現実的ですよぉ!」
カット神父「なんでカットリク!信徒のわれわれがカトリックの宣伝をせにゃならんのだ。さあヨタ話は終わり。本題にいくぞ」

     *     *

シスターリク「物語は飛行機事故で無人島に不時着した修学旅行中の中学生たち、その中の主人公の仙石アキラ君を中心に進みます。ところがこの島、太古に絶滅した恐竜が跋扈する奇妙な場所だったんですね。彼らとの戦いの中で、今まで、特に取りえのない少年と思われていたアキラ君が人心をつかみリーダーとなっていく過程を描いていきます」
カット神父「お色気シーンは満載だが、ヨタ話で紹介した以上の過激なシーンがないあたり、少年冒険マンガとして実に健全だな」
シスターリク「でまあ、ぶっちゃけネタバレなんですが、物語が進むにしたがって、この絶滅動物だちは、過去、その島にいた研究員たちが、いろいろな動物のDNAを合成してつくったらしい、ということがわかってくるわけです」
カット神父「ジュラシックパーク風味ってわけだな」
シスターリク「そしてアキラたちは、ついに謎の中核である施設に侵入。そこで見たのが――」


(山田恵庸「エデンの檻」20巻より引用)


(山田恵庸「エデンの檻」20巻より引用)

カット神父「でかっ! キリスト磔刑像でかっ!」
シスターリク「お聖堂に比して巨大すぎますよねー。どうです。これだけでもうカットリク!じゃありませんか?」
カット神父「まあ、磔刑像だからプロテスタントでないことは確かだな。いいんじゃないの? 十字架がでっかくてもさ」
シスターリク「祭壇や聖柩、十字架の道行きがあるような感じもないんですけど」
カット神父「すさんだ建物の中っていう設定だからなぁ。それだけでカットリク!認定はできんな」
シスターリク「むー。じゃ、このコマはいかがです?」


(山田恵庸「エデンの檻」20巻より引用)

カット神父「ちょっと祭壇のロウソクの数が多すぎる気もするが、なにか特別な日のミサと考えればおかしくはないな。それにほら、なにより日曜にミサ≠ニ書いてある。正真正銘、カトリックじゃないかなぁ」
シスターリク「でもですね、なにか引っかかるんですよ、違和感があるというか――」


(山田恵庸「エデンの檻」21巻より引用)

シスターリク「ここはひとまず置いておいて、この島の製作を企図した財閥の会長が帰天するシーンがありまっす」


(山田恵庸「エデンの檻」21巻より引用)

カット神父「死の直前に病者の塗油でもやったかな。祈りの台詞は口語訳聖書コリント1の15章58節を引用してるね」
シスターリク「どうです? これって帰天のシーンにふさわしい聖句ですか? カットリク!でしょう?」
カット神父「どうかなぁ。故人があらかじめ、この御言葉で送ってほしい、と司祭に願っていたのなら、おかしいとは思わんよ」
シスターリク「ええい、もう、もどかしい! じゃあ。核心いっちゃいますよ!!」


(山田恵庸「エデンの檻」15巻より引用)

シスターリク「どうです。施設内にお聖堂までつくる敬虔なカトリック信者の研究員たちが、DNAを操作して新たな生命を産み出すっていうのはないでしょう!」
カット神父「ま、そりゃないだろうね。カトリックにとって、命≠ヘ神の領分、人間がどうこうできるものではない。ましてやDNA操作なんてのはもってのほかというのが教えだからね」
シスターリク「ほうら、だから『エデンの檻』に描かれている教会はカットリク!なんですって」
カット神父「だけどね、うーん、なんというかな。細部だけを見ればそうなんだけれど、ストーリーを通してみると、研究員たちもカトリック信徒だからこそ、自分たちがDNA操作をして新生物を作り出しているという罪悪感を打ち消すために、聖堂をつくりミサに与って祈っていたというバックグラウンドは納得できないものではないんだな」
シスターリク「えぇー」
カット神父「もちろん現実的には、そんな生命操作をしている施設内の聖堂でミサをあげるカトリック司祭などいないとか、そういうツッコミはあるだろうけれど。これがなんでもありのプロテスタントならもっと説得力あるんだけどね」
シスターリク「だけどそうすると――」
カット神父「そう。最初のコマの――」


(山田恵庸「エデンの檻」20巻より引用)

カット神父「このシーンにインパクトが欠けちゃうんだよねぇ」
シスターリク「プロテスタントの十字架にはキリスト磔刑像はありませんものね」
カット神父「だからこのあたりは、かなり曲解ではあるものの、まあカトリックの聖堂で、何も知らないカトリック司祭を呼んでミサを開いていた、ということにでもすれば、筋が通らないわけでもないんだな」
シスターリク「えぇー」
カット神父「というわけで、『エデンの檻』にカットリク!要素はなし。カトリック認定ということで」

     *     *

シスターリク「悔しい悔しい、いいですか神父さま。わたしたち、『彼岸島』『マリみて』『死星マリア』と、いつも負け戦のときだけ登場させられているんですよ」
カット神父「わたしも悔しいよ。『エデンの檻』は21巻を一気に通し読みしたんだけど、それだけに、謎を残したまま、最後三話で大風呂敷を一気に畳まれてしまって、読み終わったあとの取り残され感がね。オチは漂流教室かよ! みたいなね」
シスターリク「そっちの方ですか」
カット神父「まあ大人の事情がいろいろあるだろう中、大体の風呂敷は畳んで、あとの謎は読者の想像で補えるところまで持って行った山田恵庸先生のストーリーテリング手腕には敬服だね」
シスターリク「なに納得してるんですか。わたしたちの行くところ、カットリク!の負けばかりじゃないですか」
カット神父「まあいいじゃないか。絶対に諦めない心と、信じ合える仲間がいれば、どこだってそこがカットリク!なんだから」
シスターリク「なんでやねん」
カット神父「てなところで文字数も十分足りまして」
二人「ありがとうございましたー!」
posted by 結城恭介 at 08:00| 新興宗教カットリク!の研究

2018年11月21日

【日記】ガラスのジェネレーション

 %title%は佐野元春さんの曲のタイトル。ちなみに、曲名、書名などは著作権保護の対象にはならない。これ、豆な。

 ちょっと前の記事で、「テレビを見ないことを公言しているわたしが、なぜテレビネタを書いているかはそのうちに」と記したが、別になんのことはない。通い始めたフィットネスジムでトレッドミルを使っていると、目の前にテレビがあるものだから、暇にまかせて、朝の情報番組をずーっと眺めているのである。

 わたしがテレビを見なくなったのはいつ頃からだろう。インターネットが快適になるにつれて、テレビから離れていったことは確かだ。
 常時接続でなかった頃は、テレホタイムが終わる朝8時までネットをつなぎっぱではあったが、その頃はまだ、ワイドショーを見ていた気がする。

 フレッツISDNで常時接続になり、ADSLで劇的に早くなっても、まだテレビはつけていたはずだ。そういえば、その頃でも、2ちゃんでテレビドラマやアニメの実況に参加していた覚えもある。
 光回線になって、ブロードバンドという言葉が古くさくなるほど当然になり、動画も重いページもなんでもござれになった年が、テレビと決別した時期かもしれない。

 ちなみに、わたしはわたしの町で最初に光回線にしたのだが、その後、この町でも光回線が通じるようになりましたから光回線にしませんか? と営業の電話がかかってきたのには笑った。

 で、話を本筋に戻すと、朝の5時から9時頃まで、ジムで情報番組を見ているわけだが、なんとも、驚いてしまった。

 テレビの変わっていなさに、である。

 一時間おきに、同じ一般ニュース、スポーツニュース、芸能ニュースが流れ、予習、授業、復習の流れが完璧である。おかげで、ジュリーが公演ブッチとか、ゴムマリ娘がなにか賞を取ったとか、ベストジーニストが誰だとか、脳のメモリに残しておく必要のない情報が刷り込まれていく。
 そしてまた繰り返される、当たらない占い。天気予報。

 各局とも、同じような構成で、ニュースは新しいはずだというのに、まるで十年前にタイムスリップしたかのような感覚だ。

 以前、「テレビを見ていない人って話題が浅いじゃないですか」というようなことを言う人がいるのに驚いた、という記事を書いたが、なるほど、そういう人たちは、こうやって毎日毎日毎日毎日、どうでもいい情報を予習、勉強、復習しては、同じ感覚の友人と共有しているのだな、と思うと、ある意味納得してしまった。

 インターネットには、次々と新しいサービスが生まれているが、その基本となっているのは、「自分からほしい情報を求めて動かないと、その情報は得ることができない」ということである。
 自分から情報を取りに行くことをせず、流れるワイドショーやドラマから、広告代理店の意図という色眼鏡がついた情報を受け取るだけの人からすれば、「テレビを見ない人は話題が浅い」と感じるのだろう。

 逆にインターネットは、自分がほしい情報を求めて動く必要があるため、自然、自分と同じ意見ばかりを集めるようになり、偏見が強化されるという欠点があることも忘れてはならないとは思う。

 それでも、裏にいる見えない誰かの意図に踊らされて、「テレビを見てない人って話題が浅い」と思うようになるより、よっぽどマシだとは感じるが。

 ジムに通い始めて、もう一カ月になる。さすがに毎日毎日毎日毎日、朝の情報番組を見させられることに苦痛を感じるようになったので、今は大型タブレットをトレッドミルの上に置いて、読書しながらウォーキングしている。
 これまで、長く長く感じていた二万歩ゲットまでの時間が、タブレットで読書しながらだと短く感じるから不思議だ。

 どうにも、%title%のいちパートがパロディ化されて、脳内に響くのを抑えられない。

「テレビはどうにも変わらない。悲しいけれど」
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記

2018年11月17日

【日記】大臣がPCを使ってなくてなにが悪い?

「サイバーセキュリティ担当」を兼務している桜田五輪相が、日常的にPCを使っていない、と無所属の今井雅人議員に指摘され、「パソコンをいじったことのない方がサイバー空間のセキュリティ対策をするなど信じられない」と揶揄されているニュース。

 わたしの感想としては「それのなにが悪いの?」という一言である。

 中学の頃にTK-80に触れ、高校からベーシックマスターレベル2、MZ-80Bを使い、ハンドアセンブルでZ80のプログラムを書いて成長し、X68000でGCCを学び、パソコン通信、インターネットと、ネットの進化とともに生きてきたわたしから見れば、PCをいじったことがある<激xルの人間などPCに触れていない≠燗ッ然である。
 どうせこの今井雅人議員も、PCを「触ったことがある」、アプリケーションレベルの方だろう。Cのmain関数の戻り値がintかvoidかで議論できるような基礎知識があるわけでもあるまい(ま、違ったらゴメンだが)。

 PCコンサルの仕事をしていて、一番手に負えないのが半可通≠ネ相手なのである。
「自分はけっこうPCに詳しいんですけど」という人ほど、コンピュータの根っこの部分や、肌で理解するべきことがわかっていない(「【日記】ご意見番などと言われまいぞ」参照)。

 皆さんの回りにもいるでしょう。例えばありがちな例だが、HDD容量とメモリ容量を混同している人とかが。

 今井議員に問いたい。「では、コンピュータは電力を使って、なんの仕事をしているかご存知ですか?」と。

 これに即答できないようでは、真にコンピュータを理解しているとは言いがたい。コンピュータ屋なら誰でも知っているだろうことだからだ。

 答えは「放熱」である。コンピュータは物理的には、電力を使って放熱をする仕事をしているのである。効率の悪い電熱器、それがコンピュータの物理的な仕事≠フ正体なのである。

 現場のコンピュータ屋の目から見れば、今井議員も、桜田五輪相も、五十歩百歩のレベルなのである(繰り返すが、今井議員がハッカーレベルのウィザードならばゴメンナサイ。でも勝手な予想だが、同議員はハッカーとクラッカーとスクリプトキディ、ウイルスとワームとスパムメールの区別もつかない程度のスキルだと思う――たいていの「PCに詳しい」人と同じように)。

 途中でも書いたが、一番迷惑なのが半可通≠ネのである。トップに立つ人は、別に自分がそのジャンルに詳しい必要はない。へんに口を出されて現場を荒らされたりしたら最悪である。
 トップの人間は、部下の出すいくつかの案に決断を下し、それに対し責任を取ってくれれば良いのである。
 その決断を下すにあたって必要なのは、おたく的な専門知識ではなく、コモン・センスなのだ。桜田五輪相はその点、テレビで知る限り苦労人で、常識もあり、なにも問題ないと、わたしは感じた。

 おそらく、サイバーセキュリティ担当&拍垂フ人たちも、桜田五輪相がそういった専門事象に無知であることに、ホッとして、のびのび仕事ができているに違いない。

 なんとも噴飯物な、上げ足取りだけが目的の質疑応答だと思う。

 同じ桜田五輪相が、2020五輪関係の基礎知識を知らず、蓮舫議員に問い詰められたというニュースもあったが、これもまた、上げ足取りだけが目的の、くだらない質疑応答であった。わたしは自民党を支持しているわけではないが、野党の議員、無所属議員が、こんなバカげた質問しかできない者ばかりということに暗澹とする。

 まあテレビ的に面白いものばかりが流される、ということもあるのだろうが……。

 おっと、テレビを見ないと公言しているわたしが、こんなテレビネタを話しているのには理由があるのだが、それはまた今度の機会に。
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記

2018年11月14日

【日記】乳バンドのある生活

わたし「ねぇ、新しい乳バンド買っていい?」
細君「え、乳バンドなら持ってたんじゃないの?」
わたし「あれはもう、ずいぶん前に壊れちゃったよ」
細君「そうなんだ。じゃ、買えば? 乳バンド」

 どうやらわが家では乳バンド≠ニいう単語で話が通じてしまうらしいw

乳バンド≠ニ言っても、もちろん、もちろん! もちろん!! 女性が身につけるブラジャー≠フことではない。大胸筋サポーターでもない。

 知っている人間なら、「ああ、あれか」と思われるであろうアイテムの別称である。

 その昔、なにかのサッカーの試合で、選手とともに審判員が走り回っているとき、その背中にどうもブラのひもっぽい陰がうっすらと浮かびあがり、2ちゃんで「ブラだ!」「男がブラしている!」「ブラ男!!」と盛り上がったことがあった。
 ブラじゃないんだよー。あれはね――

「心拍計のセンサー部分」

 なんだなぁ……。
 心拍計というのは、その名のとおり、心臓の拍動数を計測してくれるデバイスである。
 このデバイスはふたつにわかれており、ひとつは胸囲にぐるりと平たいゴムひもを巻いてつけるセンサー部。これが後ろから透けて見えるとブラのように見えてしまうというわけ。そしてこれの通称が乳バンド=B
 そこから発信された電波を受信する心拍表示部がもうひとつのデバイス。それはたいてい、腕時計のように腕に巻いてつけ、即座に現在の心拍数がわかるようになっている。

 最近では、手首に巻くだけで心拍数を計測してくれる活動量計もあるが、やはり正確性やリアルタイム性ではこの乳バンド式の方が確実なのだ。なので、この乳バンド式を愛用しているアスリートやサイクリストは一定数いる。
 逆に、この「ブラっぽい」感じを嫌う者も少なくないわけだが。

 ところで、ダイエットは科学である。だいたい、最大心拍数(これは年齢から計算される)の60パーセントから70パーセントくらいの有酸素運動が、一番脂肪を燃焼させる。
 やみくもに走ってもいけない。かといってダラダラ歩いていてもだめ。いわば心拍計は、人体における「タコメータ」なのである

 以前、ダイエットしたときも、この方法論で停滞期もなく右肩下がりのグラフでぐんぐんと痩せた記憶があるので、今回もまた乳バンド≠巻いて、脂肪燃焼にチャレンジしているわけだ。

 以前買った乳バンドは、前述のとおり壊れてしまったので、新しい乳バンドが欲しく思い、最初のくだりになるわけである。

 ちょっとうれしい驚きは、新しく買った乳バンドが出している電波を、古い心拍計デバイスが拾って数字を出してくれたこと。
 これは……と思って期待を持ちつつジムへ行き、トレッドミルに乗ってみると、おお、トレッドミルの心拍表示にちゃんと数字がでるのである。どうやら心拍計の電波にも、なにか共通規格があって、たいていの製品はそれを使っているようだ。

 トレッドミルの表示部自体に表示がでるのはありがたく、今はそこに表示される心拍数が100くらいになるよう調節しながら有酸素運動を続けている。

 それにしても――やっぱり乳バンド方式は、やっぱりちょっとアレなのである。
 ジムに行く前、自宅で乳バンドを装着するのだが、背中でゴムがよれていないか、姿見で後ろ姿を見ていたりすると、そこはかとなくソフマップ感がかもしだされ、やっぱりこれはブラと勘違いされてもおかしくない、と納得してしまう。いゃん。
 この乳バンドをつけていて「ブラ男」と勘違いされた嫌だなぁ、という心理が働き、ジムではいつも色の濃いTシャツを着ている。

 そんなわけで、この乳バンド≠フ存在を知らなかったあなた。運動中の人や、男性アスリートの背中に、なにかゴムひものようなものが巻かれていても、それ、ブラ≠カゃないから。心拍計のセンサー部分だから。

 と、声高に叫びつつ、ジムをでて仕事へ行くときは、やっぱりこの乳バンドを外している。だってやっぱり、ひょんなことからブラ≠ニ間違われたら嫌じゃん。仕事相手に「そういう趣味の人なんだ」と内心思われたりしたら、いや、それ以上に「LGBTの人なのかな?」と気を遣われたりするのももうしわけないじゃん。

 ところで、運動習慣が身につきつつあるので、主治医の先生から褒められると思いきや、渋い顔をされてしまった。うーん……。一日二万歩のペースはちょっと無理しすぎなのかな?
 それでも、先生には「無理しませんから」と言いつつ、内緒で一日二万歩ペースのウォーキングをがんばっている。
 まあ、続けられる間は、ね。
posted by 結城恭介 at 08:00| 日記